2006年05月14日

パソコン通信の歴史を知ろう

Posted by nene2001 at 09:50 / Tag(Edit): network history open sns / 2 Comments: Post / View / 8 TrackBack / Google Maps このエントリーを含むはてなブックマーク

別に意味があったわけではなく、何となく思いついたから書いてみただけのこのエントリに、ひゅーさんから思わぬおもしろいコメントいただきました。

>Mixi Premiumにしたら負けというのはないのだろうか。

昔、ascii-net有料化に賛成したら負けだと思い反対運動をした。結局有料化されたのでniftyに移った。
 しかし、見事に青天井なniftyに負けますた。

現在のクローズドなSNSは昔のパソコン通信的位置付けだ、という持論を持つ身としては、SNSの有料化へのつぶやきにパソコン通信時代の有料化の話で返されたのが何となくおもしろく思えまして。
というか、偉そうな持論持ちつつ、実は私のネット体験はインターネットからで、パソコン通信自体は知らなかったりするわけなのですが(とは言っても、初期のインターネット時代に知り合った連中はパソコン通信やってたのでフォーラムの熱さとかは聞いて知ってるし、有名フォーラムのやり取りが書籍化されたようなのも持ってたし、あと一応一時期、インターネット側からパソ通内コンテンツが見れるニフティ会員だったりもしましたが)。

今のSNSの盛り上がり(というか、既に沈静化しつつあるような気もしないでもないが)って、私はパソコン通信との類似性を感じてるんですが、コアにパソコン通信を使われていた?立場からみて、どんな印象なんでしょうかね?
パソコン通信に対するインターネットのように、クローズドに対してオープンなSNSが出てくれば、廃れていくような感じがしませんか?

というか、パソコン通信との類似性云々言いながらパソコン通信の歴史をしっかりは調べてなかったので、ちょっと自分なりに調べてみました。
別にWikipediaだけで調べたわけじゃないっすが、一応Wikipediaのリンクを貼っておきます。

パソコン通信 : Wikipedia

うーん...草の根弱小サービスの乱立と大手サービスの寡占、趣味・話題を共通にするコミュニティの形成と盛り上がり、サービス間の相互接続性のなさ...やっぱりSNSと似ている気がするんですが...。
自分自身が批判し戒めたはずの、「似た要素だけを取り上げて自分の見たい見方をしてる」だけかもしれませんが...。

加入者数も調べてみました。

会員数1万人以上のパソコン通信ネット局 会員数推移 91年7月~97年3月

一部業者がISPに移ってからのデータも入っているので、後の方は考慮対象にできないと思いますが、95年段階でも大手だと100万人は加盟者がいたのには驚きました。
当時のパソコン普及度、そして接続の技術的ハードルの高さを考えると、Mixiどころの盛り上がりじゃなかったんじゃないかと言う気がします。
といっても調べてみないと判らないですが、変化グラフの比較は難しいので、スナップショットで。

1993年10月、パソコン通信加入者数延べ200万人
2005年3月、SNS加入者数延べ111万人
1993年3月、対世帯パソコン普及率11.9%、2005年5月、対世帯私的利用インターネット普及率44.4%
全国世帯数、1995年4390万世帯、2005年(推定)4904万世帯(推定)

分母に用いるのはそれぞれのサービスの前提インフラであるべきだろうということで、パソコン通信の場合はパソコン普及率、SNSの場合は私的利用インターネット普及率としました。
分子が加入者数で分母が世帯と異なるので真っ当な比較ではないのですが、パソコン通信の普及率が93年前後で全パソコン所有者中38%、SNSの普及率は95年で全インターネット加入者中5%程度。
パソコン通信時代のアカウントは世帯に一つといったところもあったであろうのに対し、SNSはほぼ間違いなく個人アカウントであることを考えると、その差はもっと広がると思います。

言いたいのは、SNSを遥かにしのぐ、それ程隆盛を誇ったパソコン通信ですら、インターネットの前には消え去ったということ。
パソコン通信が消える時にだって、パソコン通信の方のよい点---コミュニティの質の高さ、匿名性の低さ、あれやこれや---SNSと似ていますね---を挙げて、消えるはずがないとか、消えそうになっても抵抗する人はいたわけです、でも消えてしまった。
いずれSNSも、クローズドなものは、オープンな認証インフラの登場・普及と共に廃れていくだろうと考えています。

別に、パソコン通信だってインターネットが広まるまでの間商売になったわけなのだから、今クローズドなSNSやっている人達を揶揄しているわけではないのです。
でも、2年か3年かどのくらい持つか判りませんが、いずれ崩れるのは多分間違いない事が判っているにも関わらず(私の脳内だけかもしれませんが)、それならそれでその動きを自分達で起こしてコントロールしたらいいのに、ということが言いたいわけです。
オープンな認証インフラの概念を唱えている人はもうかなりの人がいますが、当のクローズドSNSにコミットしているような人からはそういう話がほとんど出てこない。
それどころか、mixiはWeb2.0ではないらしいとかまで言われてるようなアレで。
SNSを運営している人達は、パソコン通信の歴史に目を向ければ、いろいろ学べるかもしれません(歴史だけでなく、コミュニティーの質の維持方法とか、運営的にもいろいろ学べるはずです)。
逆に、数年後にMixiとかにとって代わろうと狙っているところは、今のうちに次のTCP/IPとも言えるオープンな認証インフラにコミットしとくといいかもしれません。

とはいえ、自分で書いててちょっと弱いのは、インターネットはパソコン通信とは全然別のところで、学術機関とかを結ぶネットワークとして発達して成長し、ある程度広まったところで、便利だという事で一般へも普及の波が広がりパソコン通信を押し流した、という経路があったわけです。
でも、オープン認証インフラはその、一般に広まる前に別の部分で広まって、便利さを証明するといった、普及のストーリーがいまいち思い描けない。
あれば便利なのは判っている(というよりない今が不便、相互接続性のなさ等で)けど、極端な話、Mixiがさらに強大になって、GREEも潰れLivedoorフレパも潰れて唯一のSNSになったとしたら、相互接続性もクソも唯一なのだから困る事もなく、事実上、オープン認証インフラが出てくれないと困ると言っていた問題点の大半は解決されてしまうわけです。
そっちの方があり得るシナリオかもしれない。望ましいとは思えないけど。

うーん、ひゅーさんのコメントにちょこっと反応するだけのつもりが、考えながら書いてたらまたどんどん広がってしまった...。

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ここは、ネットで大きいこうさぎなどあったわけではなく
ここたちが、大きいこうさぎとかを意味しなかった?


Posted by: BlogPetのここ at 2006年05月15日 09:25

はーい、ひゅ〜です。
パソコン通信と言っても草の根から何十万人規模まであった訳です。わたしは日本のパソ通の黎明期よりコンピュータを使ったコミュニケーションに注目して行動してきました。PC WorldのBBS実験にも参加していますし、ASCII-Netは一般公開された最初から参加。自宅でダイアルキャッチBBSシステムを運用したりもしてました(笑)

インターネットはパソ通を押し流したりしてません。吸収したとは言えるでしょうね。初期のMLはパソ通の雰囲気でした。コンピュータによるコミュニケーションの本質はなんら変化していません。SNSを使いこなす事は容易です。わたしにとってはむしろ「匿名」が使いこなせない。名無しになるのは大変です。修行が足らないと感じる事も多いです。

SNSは、コンピュータによるコミュニケーションの1形態に過ぎないと思ってます。それほど画期的なものとは感じませんでした。コミュニケーションにおけるアイデンティティがどこにあるのか?これは永遠のテーマでしょうね。

Posted by: ひゅ〜 at 2006年05月15日 17:54
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