2006年07月01日
モーバイルインフォサーチ実験から続く想いの系譜
モーバイルインフォサーチ実験というのをご存知だろうか。
NTTソフトウェア研究所(現在は解散?)が1997-98年頃に実施した、ある位置周辺のWeb情報を検索できる検索エンジンの実験サービスで、kokono.netというドメインで運営されていたサービスだ。
WWWをクロールして得たHTMLのテキスト情報の中から、住所記述をマッチングして、逆ジオコーディングをかけて経緯度情報を付加したものをインデクシングして、本当に「ある場所周辺の情報を持つWebページ」を検索できるという、98年代に行われたとは思えない先進的な実験だ。
主体運営していたNTTソフトウェア研究所がなくなったことで、データの更新等は行われていなかったが、私が位置情報に興味を持っていろいろ考え始めた2001年頃にはまだ動いてはおり、その先進性に刺激され、インスパイアされてきた実験だ。
その実験結果をまとめた論文の載っている
東京電機大学出版局 (2002/03)
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古い
情報検索の今後を考えるヒント
背景をしる、研究の足がかりとして読むのに最適だとおもいますあたりは、 長らくここギコでいろいろ考える上でのバイブルのような役割でした。
今回、入門Webマッピング発刊記念&Where2.0好きな人の集いにおいて、上記実験の実行者でもあり、上記本の執筆者でもある、NTTの高橋克巳先生が来てくださっていて、驚いてしまいました。
専門書?の著者なので研究者然とした固い方を想像していたのですが、すごく気さくで楽しい方で、ここギコからのリスペクトは以前から気付いてましたよー、というありがたいお言葉をいただきました。
位置情報や仕事の話から、私の家の近所のカリスマCDショップ?の話まで、いろいろ面白い話をたくさんさせていただきました。
中でも、高橋先生がモーバイルインフォサーチ実験に取り組まれたきっかけが、NTTパーソナルで端末の位置情報を提供し始めたこと、という話を聞いて、auのGPSケータイ発売を機に位置情報の世界に飛び込んだここギコ!と重なって、大先達といえども、トリガされるきっかけとかは同じなんだなーと非常に親近感を感じました。
また、当時は投影法変換のライブラリなんかもない時代、経緯度情報を地図の上に貼り付けたりするのにも、全部自分で計算したりして大変でした、なんて話も聞いて、私も今のようにGoogle Mapsなんてなかった時代にいろいろやって、苦労してきたわけですが、こと位置を扱うという事に関しては既にPostGISやMapServerも存在してた時代なので、やはり先達には後進には判らない苦労があるのだなあとの感慨も受けました。
しかしまあ、今回、大先達の高橋先生からはリスペクトありがとうございますーみたいな話も聞き、一方で若い今まさに色々位置情報サービス作ろうという方達からは、いつも参考にさせてもらっています、勝手にお世話になってます等といろいろ言っていただいたりと、何か必要以上に持ち上げていただいちゃったんですけど。
実際にはWeb位置情報検索の歴史で大きな金字塔を打ち立てたモーバイルインフォサーチや、今現在手を動かして築かれようとしている新しいサービスに比べて、私なんて本当に何もしていないんですが。
でもまあ、自分では本当に何もせずジタバタもがいていただけ、という感じなんですけど、モーバイルインフォサーチで打ち出された位置情報に対する想いを、断絶させることなく引き継いで、オープンソースとGoogle Mapsというソリューションが出てきた時代にその想いを受け渡した、という意味では、私の存在価値もあったのかなと。
...なんて書くともう引退したお爺ちゃんのようですが、私だってまだまだやりますよ!(多分)みんながびっくりするようなもん、いつか作り上げますからね!(万一)
かくいう高橋先生も、まだまだこれからやっていかれるようで、今は位置情報とは違う仕事をやられているようなのですが、NTT社内若手の中にも「どうしても位置情報やりたい!」という熱い人達がいるようで、その人達が(伝説の?)高橋先生のところに話をもってきて、あたらしい位置情報サービスを立ち上げられるそうです。
その実際に動いているデモを見せてもらいましたが、FOMA向けiアプリで、iエリア情報から地域内の駅を選択し、そこから地図ナビゲーションUIに移行して、周辺のタウンページ登録の店舗情報を地図上で検索できる、というものです。
苦労したけどこだわったという、auのEZナビウォークでもまだ実現していない地図のスムーススクロールが中々いい感じでした。
久しぶりに取り組んだ位置情報プロジェクトということで、高橋先生も非常に嬉しそうというか、子供を見るような目で、いろいろと熱く説明されていました。
実際には次の月曜日、つまり7月3日にリリースされるサービスという事で、ここで取り上げるとフライングになってしまうのですが、サービスの名称も書いてないし(というか確認忘れた)、このくらいのフライングは許されますよね...。
高橋先生、どうぞこれからもよろしくお願いいたします。
Excerpt: 既に森さんがレポートされていますが、日本のローカルサーチの草分けとも言...
Weblog: ここギコ!
Tracked: 2007年03月25日 09:51
Excerpt: Web 2008 Expoに続いて、翌日、こちらの記事でも紹介したジオ...
Weblog: ここギコ!
Tracked: 2008年12月07日 23:10
こんなに書いていただいて感激です。
発刊記念パーティーはとても楽しかったですね。いままで静かにメッセージを送っていただいていたのに、なかなか返信ができなくてすみませんでした。でもここギコ!はすごいですよ、知らないことがいっぱいありました。kokono.net の正統な後継者と呼ばさせていただきたいです。
私もパーティーでかなり気合いが入ってきましたので、ぜひこれからもよろしくお願いします。でも先生はかんべんしてください :-) 確かに本の著者の他の3名は大学の先生なのですが。そういえば、この本も当時オープンにいろんな人と議論していた結果でした。90年代中頃は「ソフトウェアエージェント」という考えが流行っていて、エージェントが色々な情報源を集めて仕事をするなんてことが信じられていました。しかし2.0でかなりできてしまったのですね(遠い目)。今ジオコーディングのような処理(僕にとっては自然言語処理)までオープンAPIでできるようになっちゃっているので、おどろきです。
今の僕のネタですが、書いていただいたので甘えて紹介させていただきます。宣伝しちゃってごめんなさい。iアプリなのですが、もう落とせるとおもいます。こてこてのアプリではありますが、携帯で2.0をやりたいという思いでもあります。
http://itp.ne.jp/contents/lab/itown-apli.html
どうぞこれからもよろしくお願いします。
高橋克巳
どうも、コメントまでいただけまして恐縮です。
それでは高橋さんと呼ばせていただきます。
ジオコーディングはなかなか面白い分野ですよね。
今、某私の知人が、Perlのモジュールで、平文の中から住所文字列であると疑わしい文字列をピックアップするというモジュールを、面白い発想の実装で作成しているみたいです。
ちょっと相談に乗って欲しいという事で私もコメントしているのですが、それができれば、モーバイルインフォサーチみたいなことも今出てきている技術でできるようになっていくのかなと思います。
ちょっとそのモジュールが出来上がるのを楽しみにしてます。
また彼が公開したら、どのようなものかレポートします。
![[ここギコ!]](http://kokogiko.net/logo.png)






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