2007年09月15日

gコンテンツワールド2007に行ってきました

Posted by nene2001 at 10:19 / Tag(Edit): g-contents gis svg conference microsoft mobile gisgw / 0 Comments: Post / View / 2 TrackBack / Google Maps このエントリーを含むはてなブックマーク

遅れるにもほどがある記事ですが、9/6・7の二日間、慶応の三田キャンパスで行われた、gコンテンツワールド2007に行って参りました。
今回は、W3CのSVG WORLDが日本であることもあって、そちらとの共同開催となっていました。

9/7のみの参加で、おまけにダラダラしてたら朝一のインディゴさんのセッションを聞き逃す始末。
第2セッションの三重県庁のGIS事例(今回のスピーカーは、三重の鉄人コバテツさんではなく存じ上げない人)から聴いてまいりました。

第3セッションが、今回の主目的だった、友人の株式会社ゴーガの小山さんの発表「携帯向けGISソフトウェアの可能性と課題」。
ゴーガで作られているdoodle等のWeb位置情報アプリの実例を元に、Web及び携帯の業界での位置情報アプリの歩みを概観されていました。
さらに、私もいっちょかみさせていただいているのですが、携帯GISアプリが個別に位置情報を持っているだけじゃユーザに不便だよね、サイト間で位置情報の流通ができたら便利だよね、と言う発想から進められている、GISゲートウェイ構想について紹介。

GISゲートウェイ構想

なかなか好評だった模様。
隣の席だったKDDI研の高木先生にも、「ガチガチの仕様を作って対応するアプリが何もない、というような状況よりも、まず今のデバイスでできることから、という姿勢はいいね」という意見をいただきました。

その後昼休み。
小山さんや共通の友人と近くのファミレスで食事していたのですが、話が盛り上がりすぎて午後のセッションをかなり飛ばしてしまいました。
その食事の席で、小山さんの発案ですごい面白いGIS系のアルゴリズムの案が出てきました(アルゴリズムそのもの、ではなく、こんなことを計算できるアルゴリズムがあれば面白い、という案)。
詳しくは書けませんが、その話でもかなり盛り上がったり。

午後はまず、展示スペースを覗いてみました。
オークニーのMapServer・MAPGUIDEや、インディゴ等のSVGビューアといったお馴染みの展示の他に、驚いたのが可視光通信コンソーシアムの展示があったこと!
いやあ、以前この記事書いてから、私可視光通信萌えだったんですが、まさかgコンテンツワールド会場で会えるとは!
実際に動く機器も見せてもらいました。
というか、可視光通信萌え、といいながらも別にメインで追っかけはしてなかったんですが、既に利用する周波数帯や通信の規格等も定められていて、それに準じた発信・受信機器も数社から発売されているそう。
数mくらいの距離まで通信可能で、数kbps程度の通信速度なのでID情報程度をブロードキャストし、実際の情報は別のルートで取ってくる、といった仕様みたい。
でも、私の期待していた可視光通信というのは、街角の信号機から常に街の情報がブロードキャストされているとか、そんなのを夢想していたので、数mしか通信できないの?とか思って聞いてみた。
すると、今決まっている仕様ではそうだけど、当然私が行ったようなことを研究している人もいて、別の周波数帯で別の規格として研究・調整されているとのこと。
安心した。実現する将来が楽しみだ。

ところで、裏の繋がりは知らないけど、表で知る限りでは、これまでgコンテンツ協議会と可視光通信コンソーシアムって特に絡んでいた様子はなかったんだけど。
それが今回のgコンテンツワールドで出てきたのってどうしてかなとか考えた時に。
最近、gコンテンツ協議会が本を出して、そこに私もミニコラム書かせてもらってるんですけど、その中で個人的萌え位置情報デバイスとして、可視光通信を紹介させてもらってるんですね。

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今回のgコンテンツワールドも、その本の出版記念講演があったりとその本と密接に繋がってるんですけど、もしかしたら私が記事を書いたことが、gコンテンツと可視光通信が繋がった原因だったりしたら嬉しいなあと、大人の事情はさっぱり判らん万年精神年齢15歳のオサーンは妄想するですよ。

講演会場に戻ると、第6セッションの、Yahoo!Japanのgコンテンツに関する取り組みから。
Yahoo!はやっぱり、持っているコンテンツの豊富さと、ワイワイマップや古地図等、エディトリアル的にユーザを引き込んで盛り上げるのがうまいなあという印象を受けました。
APIとしても、豊富なPOIのI/Fの他、普通の地図APIだけでなくFLASHで地図を回転させられるAPIなど、面白い取り組みをされているみたいです。
あ、そうそう、年内には世界地図にも対応するとの事。

次は、MicrosoftのLive Searchの話題。
驚いたのは、まだ世界40都市くらいしか実現していないらしいのですが、「普通のGoogleMapsライクな、地図と衛星写真のフリースクロールWeb地図」から、ぐいっと視線を変える操作をするとシームレスに3D都市マップになったこと。

MicrosoftのWeb3D地図

どうやって実現してるんだろう?さすがにAjaxじゃないよね?FLASH?というか今MicrosoftがやるんならSilverlightか。FirefoxやSafari、他のOSでも動くんだろうか?Windows&IEオンリーっつうんだったらそれほど魅力ないけど、マルチに実現できるならすごい。
あとで確認しようと思ってアクセスしてみたけど、どこで確認できるのかよく判らなくて未確認。

ちなみにこの3D地図、買ったのではなくMicrosoftが自前で作っているものとのこと。

Microsoftの3D地図作成用特殊カメラ

写真のような特殊なカメラを設置したセスナを各都市の上空に飛ばし、一通りスキャンした後写真をまとめてプログラムで計算してやれば、自動で3D地図を作ってくれるらしい。
もうこんな形で、ほとんど自動作業といってよい感じで、1ヶ月何都市、といった頻度で都市の3D地図を増やしているらしいんだけど、それには過去Microsoftが買収した、Vexcel社の技術がつぎ込まれているらしい。

しかし、このイベント「gコンテンツワールド」、事務局はgコンテンツのプラットフォームとしてオープンで汎用的な仕様「SVG」を推しているわけなんだけど(それもSVGWORLD2007と共催された理由)、にも関わらずこうして非標準独自仕様を提供しているYahoo!やMicrosoftといったところも参加して、「我々のソリューションでgコンテンツの世界を推進してください」見たいな感じで訴える呉越同舟っぷりが面白かった。
SVGが標準として推されている理由、及び独自仕様に対するメリットとしては、今後のgコンテンツが抱える課題

  1. 新たな囲い込みの懸念(特定企業のAPI仕様に基づいた位置情報コンテンツ) 
     ⇒ 標準仕様の必要性
  2. POIデータの分散化、国際化対応におけるアノテーション(注記)のロケール分散管理化                          
     ⇒ 分散ソースからの重ね合わせが可能な仕様(プログラミング等を介することなく)
  3. モバイル等での用途(軽いデータ、進行方向を上にした地図が欲しい)   
     ⇒ ベクタデータの優位性

といったあたりに対して、

  1. SVGで記載されたコンテンツは、JavaScript DOM等の標準APIでXMLタグを操作することで容易にオペレーションできる(独自APIのGoogle Maps API等に対する優位)
  2. SVGで記載されたコンテンツは、ベクタデータであるため、回転・拡縮等がJavaScript等で容易に可能である
  3. SVGで記載されたコンテンツは、JavaScript等さえ使わなくとも、リンク等で簡単に複数データソースからの分散POIデータやアノテーションレイヤ等を重ね合わせられる

といった明確な優位があるので、SVGを推し進めることに積極的な利点があるわけですが、しかしそれは、少なくとも現時点のSVGでは2Dの地図が業界の中心であるからで、今回のMicrosoftのソリューションのように3D化された地図というのが今後ユーザニーズの中心になってくるのであれば、SVGでは太刀打ちできないなと思いました。

最後はインデックスによる、モバイル業界におけるgコンテンツビジネスの現状・展望について。
最近よく聞くのは、ケータイがネット等ここまで「電話」以外の用途で利用されているのは日本だけの現象で、外国ではPDAあたりがその辺の地位を占めているわけなので、今後ケータイWebの世界は発展性や将来性はなく尻つぼみ、という話なんだけど、今回のインデックスの話を聞いて、そんなことはないな、と思わせられた。
確かに、ケータイでできる個々のことは、PDAなんかでもより高機能に代替できるんだけど、それらの機能を結びつけてハブのように連携させる力においては、ケータイ側に、PDAでは到底及ばない百日の長がある。
例えば、街角のポスターからQRコードでその場でイベントの情報を得て、すぐにチケットの販売サイトで個人認証して課金決済を行い、イベント会場までナビゲートしてもらい、イベントの様子を写真に撮って友達にメール送付する、等。
個々のことはPDAでもできるかもしれないが、それがここまでシームレスに、それも特にソフトをインストールする必要もなくデフォルトの状況でできる(デフォルトでできるというのは、ユーザにとって利便というだけでなく、それをプラットフォームとして使うビジネス側でも、端末を持つユーザ全員が潜在市場になるという意味で、利点である)、というのはケータイ以外のデバイスでは今のところ無理だろう。
インデックスはその事を、ケータイはメディア(現実)とメディア、或いはメディア(現実)とデータ(仮想)のハブ、という表現をしていたが、この立場を脅かすデバイスが現れない限り、ケータイの隆盛は続くだろうという感じの話で、非常に納得できた。

その後は懇親会。
オークニーの森さん等も来られていたので、さっそく昼に小山さんと話した新アルゴリズムの話をする。
森さんも非常に面白いとの好反応、オークニーでは、類似アルゴリズムのソリューションを既に提供されているので、それの新機能としてアルゴリズム検討・開発していただけるとのこと。
何をする、どんなアルゴリズムかは、数ヵ月後、オークニーからソリューション発表がある、或いはそれを用いたゴーガのアプリケーション発表まで待って。
今のところ世にない、非常に面白いソリューションになると思います。

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