2007年11月12日
OSGeoカンファレンス行って参りました。1日目
先週金、土と、大阪で開かれたOSGeo.JP カンファレンスに、参加して参りました。
行って聞いてみるまであんまりすごさを判っておらず、単にOSGeo周りの付き合いで参加しましたくらいの勢いだったのですが、実際聞いてみるとすごい内容でした。
OSGeo日本支部会長の森さんが「盆と正月が一緒に来たような」と言われていましたが、まさにそんな感じの、Perl業界で言うならYAPC2006と同じくらいの勢いの、すごいてんこ盛りの内容でした。
2007/11/19追記:その他の方のレポート
- OSGeo.JPカンファレンス1日目 -横浜スローライフ-
- OSGeo.JPカンファレンス2日目 -横浜スローライフ-
- OSGeo.JP東京ミーティングも盛況に終了 -横浜スローライフ- (東京ミーティングレポート)
- OSGeo.JPカンファレンスに行きました -CADWEBの開発日記-
- OSGeo.JPミーティング終了 -☆ミ いつでもぴかぴか-
- OSgeo.JP東京ミーティングのメモ -RADICAL TALK- (東京ミーティングレポート)
- OSGeo.JP 東京ミーティング -blog@ongmap.com- (東京ミーティングレポート)
本日午後、東京でその一部の再現カンファレンスがある ので、興味を持たれて行かれる方が出ればよいと思い、クイックレポートさせていただきます。
13:40-14:10のSchuyler Erleの講演でOpenLayersの話だけでも聴いて来られれば、いろいろ衝撃受けると思います。
(と書きつつ、この記事書いているのが既に13:00だったりしますが...)
まず9日(金)ですが、 最初の講演はTyler Mitchell、OSGeoのExecutive Directorで、「入門Webマッピング」の原著者の方です。
この方の話は、OSGeoの沿革とか、スタート時は9個だったプロジェクトが今では14に増えてるとか、もはやGISやWebマッピングで必要とされるソリューションはほとんどオープンソースで提供されており、高価なプロプライエタリなものを買う必要はないとか、そういう概観の話だったのですが、非常に綺麗な英語だったのですがほとんど判りませんでした。
なんて俺は英語力ないのだ、これが2日続くのかとどーんと落ち込んだのですが、これ以後の技術話の方の話はかなり判ったので、話題の方向性と一番目の講演で少し眠かったためと判明。

▲ Tyllerさんの講演 ▲

▲ Tyllerさんの後にちょっとあった森さんとラガワン先生の挨拶 ▲
ラガワン先生曰く、大阪とは「OS Hacker」の街?らしい

▲ 休憩時間に展示コーナーで見せてもらったpgRoutingのデモ ▲
インタフェースにはOpenLayersが使われていて、まさにOSGeoの集大成
次の方はMarkus Neteler、デスクトップオープンソースGISアプリであるGRASSのメイン開発者の方です。
GRASSで提供できる様々なGISに関する解析機能と、その実務への応用例が紹介されました。
特に、「鹿と自動車の衝突事故の軽減対策のためにGISを利用する」事例は本当にそんなことにまで使えるの?という感じであるにもかかわらず、
- 鹿との衝突事故の発生に関するヒートマップを取って、それを道路のノードデータと重ね合わせてみると、明らかに事故数が集中しているような箇所が何箇所かある。
- その原因を探るため、土地の高低データ等と重ね合わせてみると、まさにその集中しているエリアを結ぶ線が稜線のようになっており、鹿にとっての獣道のようになっているところだと判る
- そこで鹿の通過する経路と自動車の道を立体交差するような形で、鹿用の地下通路などを重要箇所に ピンポイントで設けることで、著しい軽減効果を得た
というふうに非常に論理的で判りやすく、面白かったです。

▲ Markusさんの講演 ▲
次はLorenzo Becchi、「ka-Map」と呼ばれるGoogle MapsライクなスクロールWeb地図ライブラリの開発者の方でしたが、急遽、Schuyler Erleという別のGoogle MapsライクなスクロールWeb地図ライブラリ「OpenLayers」の開発者の方もカンファレンスに飛び入り参加されたので、2人の掛け合いでのプレゼンとなりました。
とりあえずka-MapもOpenLayersも、名前は知っていたもののそれほど追っていなかったのですが、単にライブラリを呼んで地図を表示したい領域のdivをライブラリに食べさせてやれば地図表示できたり、またGoogle Mapsでも最近できたばかりの興味のある領域をマウスで四角指定しての地図のズームアップにも対応していたり等、Google Maps APIと同等以上の使い勝手のものになっているみたいです。
というか、普通にMap上でポリゴン等をグルグルアニメーションさせたり、ポリゴンを編集させてその結果をKML、GMLやWKTのような形式でサーバサイドに送ったり、Google Mapsではできない or 標準ではできないこともできるようなので、普通にGoogle地図を使う場合でも、OpenLayersの機能を使うために OpenLayersにシフトするというのもアリではないかと言う気もしてきました(OpenLayersは、バックエンドの地図サーバを自由に切り替えられるので、Google地図をOpenLayersで使うことも可能です)。

▲ OpenLayersのデモ、簡単にポリゴンやラインといったフィーチャを編集できる ▲
編集したフィーチャをGMLやKML、WKTといった形式に変換することも可能
掛け合いプレゼンの後半は、WPS(Web Processing Service)という新しいWebサービスプロトコルの紹介。
これは中々面白く、GRASS等のようなGISに関する複雑な計算をサーバサイドに押し付けてその結果を Webクライアント側で受け取るための仕様のようです。
それを使って、実際にOpenLayersで作成したサイト上に、サーバサイドのGRASSで計算したGIS演算の結果を重畳するようなデモを見せてもらいました。
これは一緒に行っていたうちの上司がかなり興味を示して、地図系のサービスも地図を提供するだけだと早晩競争に勝てなくなることは目に見えていて、かといってGoogleやNAVITIMEなんかのように技術特化路線は難しい部分もあるので、むしろ地図と絡めた+α情報を提供したりしていければいいなあと言うあたりで、その配信技術としてWPSに興味を持ったようでした。
といっても、いきなり直球の「災害時海の底に沈むエリアマップ」とかサービスし始めても、それはそれで問題かもしれませんが...。

▲ 新しい仕様(つってもアンテナ張ってなかっただけで急にできたもんじゃないようですが)WPSの紹介 ▲
概要は理解できたが細かいところはよう判らんので、これから追う
あと、デスクトップツールという事で華麗にスルーしてきたGRASSもこれからは追わないと...
掛け合いプレゼンの次は、AutodeskのGeoff Zeiss氏。
今の社会が抱えているいくつかの老朽化問題...施設の老朽化、労働力の老朽化(というか高齢化)に対して、そのような老朽化が結びついた様々な大災害(例えば最近のミシシッピ川での橋梁大崩落とか)を例に挙げて、GISがどう取り組んでいくかと言う課題を語られていました。
これらの老朽化の問題に対応するには、情報処理効率のさらなる効率化が必要になっていくわけですが、これまでは空間情報を扱えないデータベースが多かったり、或いはプロプライエタリなベンダ間のフォーマット差等で、別々のデータベースが部門間で乱立し、災害等いざと言うときにまともに連携できないシステムが多かったが、これからはほとんどのデータベースが空間情報に対応し、かつデータ交換の仕様がオープンな標準に従っていく中で、システム内でのデータベース統一化(Single Point of Truth)が進んでいくだろうという話をされていました。
さらにWeb2.0的な技術アプローチにより、データのメンテナンス等が現場にいないシステム屋による定期メンテナンスといったものではなく、現場の作業者等によるリアルタイムな情報更新ができるようになり、より効率的なGISシステム運用が可能になるという話をされていました。

▲ 昔ながらの典型的なシステム ▲
あちらこちらに連携の取れない別々のデータレポジトリ(黄色のドラム)だらけ
空間情報に対応していないDBが多かったり、扱うフォーマットがベンダ依存だったりで
これまでは仕方なかったが...

▲ DBやツールが空間対応したり、標準フォーマットの確立等でデータの ▲
単一化(Single point of truth)が可能になり、全てのデータが連携可能な
効率的なシステムが可能になる
とりあえず、1日目だけクイックレポートと言うことで、2日目以降やその他の関西オープンソースフォーラムに関するレポートは記事を改めて。
1日目も、写真などを徐々にアップしていきます。
![[ここギコ!]](http://kokogiko.net/logo.png)



・「定義できない」とのたまうものを自説根拠の説明の中で延々と使う不誠実(笑)(むにゅう!)
・絵文字標準化でのキャリア批判に思うこと(kokogiko)
・文化は変わっていくのは当たり前だからこそ、今問われているのはリアルタイムの選択(むにゅう!)
・絵文字標準化でのキャリア批判に思うこと(ひゅ〜)
・絵文字標準化でのキャリア批判に思うこと(kokogiko)
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・文化は変わっていくのは当たり前だからこそ、今問われているのはリアルタイムの選択(むにゅう!)
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