2008年01月26日

とりあえず自己責任教信者に返答してみる

Posted by nene2001 at 15:46 / Tag(Edit): self responsibility / 2 Comments: Post / View / 0 TrackBack / Google Maps このエントリーを含むはてなブックマーク

自己責任教信者から、環境責任信者への問答。 -no braking!!-

そもそもタイトルからして違和感満載なんですが。
私は銀の弾丸があるかないかを議論しているだけのつもりで、自己責任が銀の弾丸ではなくて環境責任こそが銀の弾丸だ、等とは言ってません。
自己責任こそが全てを解決する銀の弾丸だと言っている連中に対し、自己責任の場合だってあるだろうし、環境責任の場合だってあるだろうと言ってるだけ。
なのでこのタイトルの付け方からして、問題の本質を判っているとは思えない。
タイトルをつけるなら、「自己責任教信者から、無神論者への問答」とでもしてください。
(もちろん単なるレトリックであって、本当の意味の無神論者ではないです。特定の宗教に傾倒しているわけではないけど。)

いろいろポジティブに考えて成功してきた人の例を大量に挙げているが、いくら挙げたところで「銀の弾丸の存在」の証明にはならないことを理解して欲しい。
「銀の弾丸の不在」ならば、反例ひとつ挙げれば済む話だけれども。
そもそも「ポジティブ」とか「笑い」とかは自己信条である以上、周りの状況とは関係なく「そうある」のが本当の意味での「ポジティブ」であり「笑い」だと私は思ってます。
である以上、前にも書いたがアウシュビッツのガス室の中ですら、「ポジティブ」で「笑い」ながら死んでいった人はたくさんいると思うんですがね...。

また、ポジティブと成功の相関が高いとしても、その関係は因果関係ではなくスクリーニングの結果だと考えても、論理的には破綻しません。
個人的には、こっちの方が説得力が高いと思ってます。

とりあえず、思考を集中するのはダメなところじゃなく 自分や周りの人の良いところに集中するほうが 当然奇跡起こりやすい。

グッドウィルやフルキャストのよいところに思考を集中せず、ネガティブ面に注目してフリーター達が行動を起こした結果、グッドウィルだけでデータ装備費2年間分37億円フルキャストにいたっては全額返還40億円ものお金が動いたわけで、これは十分奇跡に値すると思うのですが、どう思われますか?
環境のネガティブ面をただ受け入れて唯々諾々としていれば、これ以上の奇跡が起こった、とお思いですか?
ネットカフェ難民等は生活保護に値しない、とする行政の姿勢をよしとせず、一時的な生活保護取得や居住地確保のための手助け・支援をもやいが行う事によって、かなりのネットカフェ難民の方が自立生活可能な状況に復帰できるようになってますが、これは十分奇跡に値すると思うのですが、どう思われますか?
生活保護が受諾だれないのは仕方ないことだと、唯々諾々とただ笑って生活を続けていれば、もっとたくさんの人が自立生活に復帰できるのだ、とお思いでしょうか。

そもそも、teruyastar氏が記事で取り上げているインドの子供達自体が、

何ヶ月分もの給料を踏み倒そうとする店主の店に、みんなで押しかけて、未払いの給料を払わせるように交渉する。

というふうに、店主のネガティブなところに対して、それをよしとせず攻撃してるんですが。
矛盾しまくってませんか?

もちろん、別に私はもう気付いていて、上のインドの子供のような例に鑑みても、teruyastar氏の意味しているポジティブ、自己責任というのは恐らく、

  • 自らの境遇をあきらめ、社会が悪いのだからと何も行動しないのではなく、正確に自分のおかれた状況を分析し、状況改善のために適切な行動(その中には店主への給料支払い要求のような、他者の責任を追及するような行動も含む)へ自ら動くこと

ことであろうと思われるのに対し、私が攻撃しているポジティブ教、自己責任教というのが、

  • 全て自分の心の持ち方、内面の問題の結果として現状が生じているのだから、文句を言わず抵抗せず現状を受け止めろ。変わりたいのなら自分だけが変われ、他人を攻撃するな、巻き込むな

というものなので、もしそうであれば両者は同じどころか正反対の概念(前者は一言で言えば「動け、変えろ」、後者は(自分の範囲以外は)「動くな、受け入れろ」)なのだから、別に前者を肯定するteruyastar氏と、後者を否定する私の立場は、対立するものでも何でもない。
少なくとも、インドの子供達が自分の現状を変えるために「店主の責任を追及すること」が何も問題ないとしている時点で、teruyastar氏と何ら対立する必要を感じないのですが。

でも、インドの子供達と同次元の、「自分の境遇を変えるために自ら行動する」ことは、今のワーキングプアの人達だって、かなりやってると思うのですけどね。
フリーターの待遇改善のために連帯し、データ装備費返還の動きなんかでも中心に立ったフリーター労働組合系の活動をはじめとして、フリーターの自立自存、治外法権的なアジールを作ろうとしている人だっているし、赤木さんが自らを曝け出して本を出したのだって、今まで見えてこなかった自分達のような存在を世に知らしめて、世の中を変えていこうとする動き以外の何者でもない。
でも、そういう動きにいちいち反感を顕にして異を唱えているのが、私の主観では「自己責任」を唱えている側の人のように感じてならないのですが。
もし、インドの子供達が店主に未払い賃金の支払いを求めるのはポジティブでいいことで、ワーキングプアが派遣会社の不法行為やおかしな生活保護の適用基準に異議を唱えるのは、ネガティブな攻撃でダメ、というのであれば、それはどこが違うのか私にはさっぱり判りません。

そもそも、イラク戦争の時の香田さんに対する「自己責任」大合唱をはじめとして、この日本社会で一般に自己責任というと、「自ら能動的に動いて状況を変えていけ」という「動け、変えろ」という意味よりは、「今の境遇はいらん事をしてきた結果、甘んじて受け入れろ」という、「動くな、受け入れろ」という意味で使われているように感じています。
そんな中で、もし弾さんやteruyastar氏の主張が、本当の意味での「動け、変えろ」という意味で使っていたと仮にしても、結局それを受け入れる社会の方が、「やっぱりそうだ、自己責任だよね」と納得した上で、「動くな、受け入れろ」という圧力になって下流層にのしかかっているような気がしてならないのです。
弾さんが使った表現を使うなら、弾さんが「笑え」と言ったことが、別に「笑っていた」ために今の地位にいるわけでもなく、たまたま運よくいるだけの人たちに自己肯定化の材料として使われ、たまたま下流層にいるだけの人を「嗤う」道具に使われている気がしてならない。
その圧力が、本当の意味で「動いて、変えないといけない」立場の人にのしかかっていて、「やっぱり、受け入れないといけないんだ」と、ますます「動けず、受け入れざるを得ない」状況に追い込んでいる感じを受けています。
もちろん、そんな圧力はねのけて「動き、変えて」いける強い人ばかりだったならよいのですが、そこまで精神力の高い人はそうそう多いわけではない。
圧力が弱くなるだけでも、「動き、変える」人は多くなると思うし、その裾野が広がる余波で、どうしても「動き、変える」事に足を踏み出せない弱い人も、救われる可能性が増える。

だから個人的には、ワーキングプアの立場にいる人には、「自己責任だから自分が悪いのだから、受け入れるしかないんだ」というような誤った自己責任感ではなく、「(問題のあることを問題であると指摘することも含め)動き、変えていっていいんだ」という正しいメッセージが届いて欲しいし、そのためにも「自己責任」の一言でワーキングプアを封じ込めようとする世間一般の風潮に異議を唱えたいだけなのですが。

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Comments

僕は弾さんの「笑い」を肯定するために、
上記のネタを上げましたが、
確かにそれ自体は対立するものじゃありません。

何に反発してるかというと、
今回の記事の
「もちろん、そんな圧力はねのけて「動き、変えて」いける強い人ばかりだったならよいのですが、そこまで精神力の高い人はそうそう多いわけではない。
略、
どうしても「動き、変える」事に足を踏み出せない弱い人も、救われる可能性が増える」
この部分です。

誰かを「弱い人」として扱ってほしくないわけです。
もちろん「自分を弱い人」とも扱ってほしくないわけです。


僕はいじめられっ子、かつワーキングプアだったので
その経験からなんですけど、
自分で自分を弱いと思い、
さらに他人から「弱い人」と扱われると
間違いなく抜け出せなくなるんですよ。


だから乙武さんの例は
家族がまず乙武さんを、「強い人」として扱い
乙武さんも自分を「強い人」と定義して扱ってたので
だからクラスメイトも「彼は強い人」として扱わざるをえなかった。

乙武さんを「四肢が無くとても弱い人」として
周りや本人が扱ってたら、
今の「普通の」乙武さんはありえないわけで。

もちろん身障者なのだから
それなりのサポートはあったでしょう。
でもそれは「弱いからたすけてやるよ」じゃなく、
同じ仲間としての協力だったはず。
「かわいそうだから、、」
という姿勢のサポートは断固拒否です。


ゆえにまず
自分で自分を笑えなければいけない。
ワーキングプアは自分を嘆くんじゃなく、笑うんです。
そうじゃないととても行動に移せやしない。


乙武さんの周り人が乙武さんと対等に付き合ってたのと同じで
弾さんが笑ったほうがいいというのは
成功者の自己肯定ではなく
人間としてワーキングプアを対等に見て、
肯定していることになります。

逆に「彼らは弱いからみんなで助けないといけない」
ってのはますます彼らを弱くします。
強い人はグッドウィルがどんな横暴働こうとも負けやしません。


この場合、いくら周りが彼らを助けてあげようとしても
ひたすら彼らは周りに依存し頼り、流されるだけで自分からは動かず、
どこまでも貪欲にエネルギーを吸い取ります。
結局助けに来たはずの人は彼らを見放すか、
共倒れがいいとこ。

とすれば、ワーキングプアの中でも自分を信じてる人、
自分を笑える人にだけ、
「そこまで這い上がる気持ちがあるなら、一緒に”協力”しよう」
という手を差し伸べることができるわけです。


ここが自己責任。
自分を弱者だと思ってる人は、
周りがどんなに協力しようとしても、
無駄どころか、道連れにされかねなく
だから、自分を笑う余裕が一番最初に来るんです。


これは他人がどうこうできる領域ではなく、
ワーキングプアでも唯一、笑ってる人とだけ
「協力」できるわけです。


あとここで、はてぶコメントしたらはてなスター結構はてなスターもらえたのでコピペ。

実録・自己責任教の信者たち - HINAGIKU 『らめぇ』
http://d.hatena.ne.jp/y_arim/20080112/1200101006

teruyastar 自己責任を放棄して他人の非を責めることからはじめる人には誰も救いの手を差し伸べないというさらなる不条理スパイラルへ突入。神は自己を助けるものを助けるというなら、悪魔は自分を助けない人をさらに追い落とす


ここギコさんは、這い上がろうとしない「弱い人」にたくさんエネルギーを注いだけど、注いでる間は満足してるのでともかく、自分が少しでも離れたら結局「弱い人」から脱却できなかったという経験はありませんか?


もちろんそれは尊い行動で、
その過程にはお互い満足したし、
それが自立の結果には至らなかったとしても
それはそれでありだと思いますよ。


こういうのは本人が気づくか、
心から望むかの問題なので
うまくいってる人はかかわろうともしないんですよね。
こうやってみかねて、
上から目線でコメントをすること自体、
僕が自分や誰かを少しでも「弱い人」と
認識してる大きな矛盾でした。


、、思いっきり自爆ですね。
こんな僕を笑ってやってくださいw


ここギコさんの記事にしろサービスにしろ
僕にはできない面白いもので、
その点とても尊敬してます。
元ワーキングプアの戯言に、
1記事使って意見返してくれたのは嬉しかったです。

Posted by: teruyastar at 2008年01月26日 18:45

あ、少し補足です。
爪に火を灯して、
子供たくさん抱えてシングルマザーで、
顔に苦労をこれでもかと抱えてる、
それでも頑張ってる
一杯のかけそばみたいな人もいるんでしょうけど、
これも、「自分の境遇を笑う人」じゃなく、
「自分の境遇を嘆く人」自分を助けない人に入ります。

そんな自分を笑うぐらいの余裕じゃないと、
そこから抜け出す知恵も幸運もおとずれないです。

一杯のかけそばで3人が貧乏でも笑って暮らして
笑って働いてたとしたら、
悲しい物語にはならず、身近なチャンスやチャレンジを
絶対ものにしてますからね。
(いや、一杯のかけそばってちゃんと読んだことないですけど!)


お涙頂戴の、苦労努力人生と、
笑って暮らす成り上がり人生は、
元が同じ貧乏だったとしても、
思考の次元が全く違いますね。


ああ、最初に「これは違う次元の話だ」と言ってたのは
まさにその通りですね。


笑うなんてほんのささいなことなのに、
笑う人と嘆く人の世界は、
ほとんど別次元。。。

Posted by: teruyastar at 2008年01月26日 19:15
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