2009年09月07日
やっぱり、iPhoneとガラケーは全然用途が違う、別物デバイスだと再実感
iPhone 3GS発売を機に、iPhoneを買った。
それで2ヶ月くらい使ってみたが、確かに面白い。
GPSもコンパスも加速度センサも入ってて、コンテキスト取得デバイスとしては最高で、それを使ったゲームやエンタメアプリなんかも面白い。
ガラケーでWeb見てると、時々ガラケー変換されなくて読めないページや画像とかもあるので、そういうのをその場で確認したい時なんかにも重宝する。
また、端末が2台になったことで、ガラケーの電源が切れた時は代替の情報収集手段や情報入力手段にもなる。
が、両方使ってみてやっぱり思うのは、これ、全然ガラケーとは用途もユースケースも違う、別物デバイスだよね。
iPhone使ってる連中の中には、ガラケー使ってる奴は情報弱者、的な論調で言う奴もいたけど(流石に最近は減ってきたか)、iPhoneの方がガラケーのハードなユースケースに耐えない、使えない場合がある以上、見方によってはiPhone使っている奴のほうが情報弱者、と言わざるを得ないケースもあるわけで。
例えば、実際にあった具体例で話してみると。
2008年のポケモンスタンプラリーコンプリートした時に、実際にあったユースケース。
横浜線から八王子について、中央線に乗り換え。
ところが、八王子駅構内の電車等に息子が見入ってしまい、当初乗り換え予定だった電車に乗り遅れてしまう。
慌てて次の電車に乗り込みつつ、代替の攻略ルートをgoo乗り換え案内サービス等を使って検討。
まだ小学1年生の息子を連れてなので片手は息子の手を握らねばならず、ケータイは完全に片手で操作。
ゆっくり電車の中ででも座れればいいのだが、数駅毎にスタンプ駅があるので数分乗っては電車を降り、早足で駅から出てスタンプを押してはホームに戻りまた次の電車に乗るという、立ちっ放しどころか数分毎に移動せねばならず、まともに画面にも目を落とせない状況。
そんな中で、各駅の代替列車を検索し、検索するだけでなくその検索結果を後で確認できるよう記録を残しつつ、八王子から三鷹まで、及び山手線経由で川口まで行ってから熊谷までの、代替の攻略計画を算出。
といった状況で、ガラケーだと普通にそういう状況でも情報収集ツールとして存分に稼動したのだが、両方使ってみても正直、同じ状況でiPhoneで同じ情報が得られる気がしない。
稼動しないと思う理由、その1。
iPhoneは片手で操作できるように作られていない。
みたいな事をiPhoneが出た直後に書くと、「iPhoneは片手でも操作できる、使ったこともないくせにいい加減なことを書くな」とiPhone厨が叫んだものだが、使うようになったから再度言わせてもらうと、やっぱりiPhoneは片手で操作できるようには作られていない。
俺自身、ガラケーは片手で操作するのが当たり前だったから、その癖でiPhoneも片手で使ってたが、どうにも使いにくい。
以下のようになっているからだ。
なんでこんな使いにくいボタン配置になっているんだろうとしばらく悩んでいたが、しばらく経って判った。
これって、左手でホールドすることを考えて作られてるボタン配置だったのだ。
さて、なんでiPhoneは左手で持つように作られているんだろう?
iPhoneが片手で扱えるように作られているのならば、欧米人は左利きが多いということなのだろうか?
どう考えても違うよね。普通に考えれば、iPhoneは左手でホールドして右手でタッチスクリーンを操作することを前提に設計されているから、このボタン配置になってるわけだ。
つまりiPhoneは、最初から両手で扱うことを前提にUIデザインされている。
それに比べてガラケーは、大半の機種は最初から片手で扱うことを前提にUI設計されている。
片手で扱えるだけでなく、普通は左利きでも右利きでもほぼ同等に使えるように、相当特殊な用途のキー以外は左右対称に作られてる。
そりゃな、iPhoneも片手で扱えないことはないよ。
俺だって、iPhone使ってる時間の6-7割方は片手で操作してる。
でもな、片手で操作するように設計されているデバイスを片手で操作するのと、両手で操作するように設計されているデバイスを何とかかんとか片手で操作するのとでは、全然意味合いが違うわけですよ。
冒頭に挙げたユースケースのように片手を子供にふさがれて完全に片手しか使えない場合、おまけに歩いたり走ったりしながらの状況では、ガラケーなら安心して使えるけれど、しょっちゅう無理な持ち替えとかしないといけない、ましてや落として壊せば修理費6万円、なんていうiPhoneは、私はよう片手で使えません。
というか、iPhoneはケータイを自由化した!とか言う割には、両手用に設計されてるiPhoneを、無理やり自分の側をデバイスに合わせて「iPhoneだって片手で使える」とか強弁するような人って、どれだけデバイスの奴隷やねんと。
それだけ奴隷状態で喜んでて、何が自由やと。
念のために書いておくけど、続く論点含めて、というか以前この話題取り上げたときから一貫してぶれずに、私はガラケーがiPhoneより優れているとかいってるんじゃなくて、ガラケーとiPhoneは全く用途の違うデバイスだ、ということが言いたいだけ。
走り回りながら片手で扱って最低限の情報をかき集めるようなハードなユースケースだとガラケーの方が優れているし、空いてる電車の中やカフェのような座れてゆったりした環境でじっくり情報収集するなら、iPhoneの方が優れているのは当然。
だからどっちが優れているとかじゃなくて、TPOに応じて使い分けりゃいい。
また別用途のデバイスであるなら、回線は一つで使いまわせればいいはずなのに、今はデバイスが回線と1対1で結びついているから、両方使いたければ回線まで2つ契約しないといけない。
これはどう考えたって無駄だし、だから回線1つでガラケーもiPhone(に限らず、Android等も含めたスマートフォン)も使えるよう、回線の多用途への開放をキャリアに訴えるべきだし、そういう方向こそが本当の自由を求めるって事だろ、と思って言ってきてるだけなんだけど。
閑話休題、最初に示したようなケースにおいて、iPhoneが稼動しないと思う理由2。
iPhoneの操作って、基本的に画面から連続して目が離せないので、歩きながら操作するとか、或いは歩きに限らず本を読みながら操作するとか、テレビ見ながら操作するとか、そういう『ながら』操作が非常にやりにくい。
ガラケーだと、定型動作は基本完全に目を離しても操作できるので、冒頭に挙げたようなユースケースでも、乗り換え案内の駅名入力だけ確認しながらやれば、後の検索遷移や画面メモ記録、次の検索の検索枠フォーカスまで、ほぼ目を離した状況でも操作できる。
いや実際のところ、駅名入力も、最後の確認以外はほぼブラインドタッチでできる(デバイスに慣れているというより、物理的にボタンが確認できるので、そこから論理的にやるべき操作が導き出せる)。
iPhoneで目を離して操作できない理由は、主に2つあると思う。
- タッチパネルであるため、ソフトキーボード等を操作する際に触覚等での物理的な確認ができないために、目を離すと操作できない(或いは、操作できても著しく不安)。
- Web表示において、ケータイ向けのXHTML Mobile Profileブラウザではなく一般のPC向けWebがそのまま表示されるので、入力時にどこにフォーカスをあてないといけないのか、遷移時にどこをくりっくしないといけないのかというのを視覚で判断しなければならず、目が離せない(ガラケーのXHTML Mobile Profileブラウザでは、方向キーでフォーカスを移していけるので、一度操作すれば、後は目を離しても同じ操作の繰り返しで操作できる)。
まず1.のタッチパネルについてだけど、私はUIの自由さを提供するタッチパネルの可能性を否定するつもりはない。
空いてる電車の中やカフェのような座れてゆったりした環境で、ゆったりWebを楽しむなら、非常にいいと思う。
だけど、歩いたり走ったりしながら、或いはテレビを視たり本を読んだりしながら、しょっちゅう目を離さないといけない状況で、継続的に操作を続けられるUIではない。
いやそれはできるんだ、という人もいるかもしれない、実際、盲目でありながらiPhoneを使いこなしているという人も聞いたことはあるし、最新のデバイスを使うためにそれだけ自分を鍛え上げようとする心意気は尊敬には値する。
でも、物理的凹凸のある、長年使い慣れたガラケーのボタン操作ですら、20回に1回くらいは打ち間違える私としては、たかだか道具であるデバイスを使いこなすためだけに、そこまで自分をデバイスの方に合わせて鍛え上げたいとは思わない。
繰り返すがタッチパネルの可能性は否定するつもりはないので、タッチパネルと触覚を結びつけるようなこれとかこれとかこれのような研究はすばらしいと思うし、期待もしている。
でも現時点では、タッチパネルはまだまだ、歩きながらや本を見ながらといった、長期にわたって視覚を外す「ながら操作」に向いたUIとは言い難いと思う。
次に2.の、iPhoneではPC向けWebが表示される件だけど、これもオフィスで見てるのと同じWebを、空いてる電車やカフェ(中略)ゆったりと楽しむ用途ならば、全く悪くない。
だが、無駄な装飾で場所をとられて情報の重心がどこにあるのか一見では判らなかったり、情報入力やページ遷移に移るためのクリック場所を目で追って確認し、狙ってクリックしないと操作が継続できないなど、操作の多くが視覚依存になり、『ながらWeb』を行うには厳しいものがある。
XHTML Mobile Profile向けに最適化されたサイトであれば、素早い情報収集に不要な無駄な装飾は排除され、情報の重点がどこにあるか非常に判りやすいし、一度使ったことのあるサイトならば上下キーでフォーカスを移したりアクセスキーで一発操作できるので、視線を向けない操作でも情報収集がしやすい。
なので、歩きながらの素早い情報収集とかの用途ならば、やはりXHTML Mobile Profileブラウザ対応のガラケーの方が、一日の長があるといわざるを得ない(それに、ガラケーガラケー言うけど、XHTML Mobile Profileだって立派な世界標準だしね)。
とまあ、具体的なユースケースを挙げ、それに適したUIかどうか、という視点でガラケーとiPhoneを比較し、両者が全く別物のデバイスであることを示した上で、別物デバイスなんだからTPOで使い分ければええやん、ということを示したのだけど、
ならば、もしiPhoneが片手操作用に設計しなおされ、タッチパネルが物理反応を返すようになって、さらにXHTML Mobile Profile対応ブラウザに対応すれば、ガラケーに置き換えられるかというと、そうも思わない。
ガラケーはよくも悪くもケータイキャリアのバックエンドと蜜結合しているので、お財布ケータイだのにしろ、防犯用位置特定システムみたいなのにしろ、蜜結合してないとできないソリューションを、キャリアの創意工夫でいろいろ提供してきている。
もちろん、それが弊害となって、端末の自由度が阻害され、バックエンドシステムなんかとは疎結合で回線さえくれればいいから、端末での自由度をあげてくれというニーズには応えてこず、その点もあってiPhoneが持て囃されているのだと思うのだけど。
でも、バックエンドとの蜜結合と疎結合、両者は全く違う価値・ソリューションを提供するものなのだし、双方にニーズがある以上、どっちが優れているとかじゃなく、両者共存すりゃいいじゃないか、というのが私の考え。
でも、用途の違うデバイスを使うのに、現状だと端末が回線に縛られ、回線を2本契約しないといけない。
そんなの、複数のデバイスで回線を共有できるようにして、回線契約は1本にして無駄なことにお金を使わなくてもすむようにしてくれ、と思うのが個人的には当たり前だと思うし、それこそが本当の意味で自由を求めるということだと思うのだけど、何故か全く違うデバイスが同じ土俵の上で、こっちの方が優れている、いやこっちの方が優れているともめた挙句、1つの回線契約を取り合いしようとしている。
プラットフォームに自由を、とか言うけど、そんなのは本当の意味の自由じゃないぞ、というのが、最初にiPhoneを採り上げた時から一貫して私の言いたかったこと、でした。
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Weblog: pligg.com
Tracked: 2009年09月07日 22:11
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Weblog: 私と私の猫の他は誰でも隠し事を持っている
Tracked: 2009年10月08日 19:57
私は左手だけで操作してますけど快適ですよ。
右利きなんですが、ガラけ〜時代から携帯の操作は左手でした。
いつもいろいろお世話になってます(笑)
ぼくも常々同じことを感じていてガラケーを解約できずにいたのですが、こんな事に(>ω<)
http://www.iwazer.com/~iwazawa/diary/2009/09/au-1.html
要は慣れじゃないですかねぇ
Posted by: ☆ at 2009年09月08日 01:55言われていることは分かりますね〜。
確かにガラケーから触り慣れた日本人にしてみれば、iPhoneは別モノになるんでしょうね。
忙しい日本人に最適化されたガラケーとは違って、歩きながらとかとかく「ながら・・・」的な使い方をするようには設計されていないというかそういう思想で作られていないのがiPhoneだと思うんですよね。
まぁ海外でも日本のガラケーをすごいと思っている国もあるので、日本だけが特殊って訳でもないでしょうねw
2009/9/09の記事だけど
ようは「iPhoneは自由」って言われてるのが悔しいんでしょ?
Posted by: お at 2010年04月03日 19:03アホじゃね?
俺はそもそもiPhoneユーザだし、仕事はiPhoneアプリの開発なんだが。
ようは「iPhoneは自由」って言われてるのが悔しいんでしょ?
Posted by: at 2010年08月24日 07:41![[ここギコ!]](http://kokogiko.net/logo.png)







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