2010年03月16日
コロプラが位置ゲープラットフォームを検討中?iPhone対応も?
最近、コロプラの副社長千葉さんが、Twitterでつぶやき始められて話題を呼んでいます。
その中で、少し前にすごく気になる情報がありました。
これが本当ならすごいことだと思います。
位置ゲーにはいろいろ、例えば位置情報詐称等の独自のノウハウがあるのですが、一方でそういったノウハウは技術というより半分大道芸のような範疇のもので、なければ困るのですけど全く位置ゲーの本質でもなんでもありません。
なので、プラットフォーム化してそんなマニアックなノウハウはプラットフォームに任せつつ、本質的なゲームアイデア等で勝負できる場があればなあ、作りたいなあというのが、位置ゲー/ジオメディア業界者の間でも話題になっていました。
が、個人的にはなんとなくコロプラさんはそういう方向には向かわない、というステレオタイプを持ってしまっていたため、そういうプラットフォーム化はmixiさんとかモバゲーさんを動かして何とかしなければ、と思っていました。
それは完全に偏見であったようで、最近のコロプラさんは、千葉さんがつぶやき始めたこと等も含め、どんどんオープンな方向に舵を切っているように感じます。
位置ゲーの特殊ノウハウの粋をもったコロプラさんが、それをプラットフォーム化して開放してくれるのであれば、位置ゲー企画者に取ってこれに勝るものはないと思います。
ちょっと、その他のTwitter上のつぶやき等も含めて、どのようなプラットフォームになるかを 想像してみました。
(これは、周辺情報等から推理した飽くまで予想です。実際にコロプラに取材したりしたわけではないのでその点留意ください)
1.キャリア毎の位置取得仕様差、位置詐称対策ノウハウ等を隠蔽化
やっぱり、位置ゲー参入者にとって敷居が高いのは、ケータイのキャリア毎に違う位置取得仕様の差だと思います。
埋め込むHTMLとしてFORMを使うものありAを使うものあり、独自URLを経由させるものあり独自スキーマを定義する物あり独自属性を定義する物あり、戻すデータもPOSTで返すものありGETで返す物ありHTTPヘッダで返す物あり、測地系/フォーマットもバラバラ、と見事に違います。
それでもただ位置を取りたいだけなら全部洗い出せばすむ話なのですが、位置詐称対策まで考えると、当然仕様が違えば攻撃者の攻撃方法も異なってくるため、個別に攻撃者の気持ちになって攻撃方法を洗い出し対策を考えるのは、既に何度か位置ゲーを運用済みで問題を熟知している主体でなければ、なかなか困難な話です。
コロプラが位置ゲープラットフォームを作ると、その辺のノウハウを意識しなくても、 位置取得タグを一つ埋め込むだけで、戻り値は特定のフォーマット、測地系に沿った物を返してもらえるようになると思います。
位置詐称への対策も万全、特にコロプラの詐称対策は、こちらのまとめでも示した通り、位置取得と仮想通貨を結びつけてもリスクは少ないレベルの、業界随一のものです。
コロプラ位置ゲープラットフォームの元で、技術的には位置詐称対策や、企画的には詐称リスク等といったものに煩わされる事なく、純粋にアイデア勝負の位置ゲーがたくさん産まれるのではないかと期待します。
2.ユーザの一瞬をプラットフォーム参加ゲーム内で分かち合う事で、多数の位置ゲーが共存可能な場に
他の種のゲームにない位置ゲーの特徴として、ユーザの「一瞬」という不可分な資源を奪い合うタイプのゲームである、ということが挙げられます。
例えば、DSでマリオカートとファイナルファンタジーを共にプレイする場合、片方を家でゴロゴロしながら1時間プレイ、片方を電車で移動中に1時間プレイするのに、本質的な差はありません。
その意味では、普通のゲームでの競争は時間という、ユーザの限られた資源であるとはいえ、ある程度は可分な資源を取り合う程度の競争でしかありません。
しかし位置ゲーでは空間の要素が入ってくる分、家でゴロゴロしている1時間と電車で移動中の1時間は等価ではありません。
特に高速移動中等では、ユーザがある空間を占めるのは「一瞬」なので、その一瞬に起動するゲームとして選ばれるかどうか、という不可分な、オールオアナッシングな競争になります。
これでは、ゲームそのものの質勝負以前に、普通のソーシャルゲーム以上にネットワーク外部性が作用し、先行し既にマスを持っている者が有利と言う状況になり得ます。
こういう状況は、ビジネスとしてはともかく、(元ですが)提供者としてもプレーヤーとしても位置ゲーというものを愛する立場としては、あまり面白い結論ではありません。
その状況を回避する方法として、位置ゲーの中立的プラットフォームのようなものが各ゲームに代わってユーザの位置を取得し、その結果を各ゲームにブロードキャストし、各ゲームはブロードキャストされた位置情報を元にゲームを進める、というシステムの構築が考えられます。
そのように位置取得を共通化すると、サイトに人が来なくなるのではという懸念もあるかもしれませんが、受け取ったブロードキャストをキューに入れておき、実際のゲームイベントは各サイトにユーザが訪れた際に、遅延発火するような形にしておけば、そのようなシステムにしたからといってユーザのサイト訪問回数が減ることはありません。
むしろ、各サイトが独自に位置取得をやっていれば、絶対に「一瞬」を割く対象としてユーザに選ばれなかったであろうようなゲームであっても、 ユーザに選ばれることができるという利点があります。
位置取得部分を共通化することによって、不可分な「一瞬」の奪い合いだった位置ゲーが、他のゲームと同様の可分な「時間」の奪い合いに進化させられるわけです。
現在のところ表に出ている発言で判断する限り、コロプラの位置ゲープラットフォームは、この位置ブロードキャストに対応すると言っています。
本当にコロプラの位置ゲープラットフォームがブロードキャストに対応し、それに参加する位置ゲーが増えれば、また一歩位置ゲーが新しいステージに進むのではないかと思います。
3.iPhoneにも対応して、世界を舞台にした位置ゲーのプラットフォーム化に
項目1.で、コロプラの位置詐称対策ポリシーが高い事に触れました。
まさにこの詐称対策への敷居が高い事が、コロプラがこれまでiPhoneに対応してこなかった理由で、
iPhoneだと脱獄等でユーザが嘘の位置情報を扱えてしまうので、位置が即仮想通貨と結びつくコロプラでは、iPhoneに対応したくてもできなかったという状況だったようです。
ですが、詳細は不明ですし教えてもらえないですが、どうも最近何か脱獄対策を中の人が思いついたようで、iPhone版の検討に入ったという情報も流れています。
まだ検討ステータスで本決まりではないようですが、もしコロプラがiPhone対応したとすると、それはとりもなおさず位置ゲープラットフォームもiPhone対応するという事でしょう。
そうすると、ガラケーオンリーのプラットフォームであれば世界対応は難しいわけですが、iPhoneだと世界どこでも共通に位置が取れるわけで、位置詐称対策まで施されたコロプラプラットフォームが一気に世界の位置ゲー開発のデファクトになる可能性すらあります。
プラットフォーム開発を表明したつぶやきで、コロプラGMが「みんなで世界だー」と言ったと書かれているのは、その辺を踏まえてではないでしょうか。
4.残念ながら、失われる位置ゲーの系譜も
コロプラは位置取得に厳密さを要求していますので、基本的には扱われる位置情報はGPS限定(一部DoCoMo、Willcom除く)です。
位置ゲープラットフォームも、基本的にはその路線を踏襲するでしょう。
ですが、以前位置ゲーの歴史の記事でもまとめた通り、位置ゲーではあえてGPSを使わずアンテナ位置情報等の不確かな位置情報を、ゲーム要素として積極に取り入れているようなタイプのゲームも存在します(いわゆる、アンテナ奪取系)。
これらは、原理上コロプラプラットフォームの提供するであろうGPSベースの位置情報では成立し得ないので、コロプラプラットフォームの登場で位置ゲーがさらに隆盛しても、それに乗れず衰退する可能性があります。
もっとも、歴史のまとめ記事でも書いた通り、元々アンテナ奪取系のゲームは奪い合いのゼロサムゲームで、ユーザの収容限界もあり今後も伸びる事は期待できなかったので、仕方ないのかなとも思います。
また別にプラットフォームに乗れなかったとしても、外圧でお取り潰しの憂き目にあうとかそんなわけではないので、問題もないのかなと。
以上、今表に出ている情報から、コロプラの位置ゲープラットフォームがどのようなものになるのか、というのを夢想してみました。
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